安全JAWSちゃんのハートLetter
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怒りの感情は第二感情

私たちは生活の中で腹が立ったり、イライラしたり、頭がカッカしたりして「怒り」の感情を表すことがあると思います。「怒り」の感情はストレスに結びつくことが多いですが、実は「怒り」の感情は単独では発生しないことをご存知ですか?「怒りの感情は第二感情」といわれ、「怒り」という感情の前に必ず「第一感情」が発生しているのです。

たとえば、デパートで迷子になった自分の子供を見つけたお母さんが、その子供に向かって「何をやってたの、お前は!」と怒っているのをよく見かけますが、このお母さんは最初から怒っていたのでしょうか?迷子になっていた自分の子供を見つけた瞬間、「子供が無事でよかった」という「安心」の感情がまず発生していたのではないでしょうか。そのあと、このお母さんはジワジワと「怒り」の感情がわいてきたのです。

この「安心」の感情が第一感情です。人間はいきなり怒ることはありません。「怒り」という第二感情の前に必ず第一感情が存在しているのです。ですから、もしあなたが「怒り」の感情を感じたら、一度考えてみてください。第一感情は何なのか。部下に対して「怒り」を感じた時、その第一感情は部下に対する期待や信頼を裏切られたことへの「悔しさ」や「悲しみ」であり、子供に対して「怒り」を感じたら、第一感情は子供に対する「愛情」や「やさしさ」の裏返しの感情なのです。そう考えれば「怒り」の感情を抑えることができ、ストレスのたまらない生活をおくることができます。

最近、「アンガー(怒り)コントロール」というトレーニング方法やプログラムが注目されています。これは「怒りを抑え込む」というようなネガティブな考え方ではなく、「怒りを理解する」ことによって「上手に怒りを表現する」ことができるようになることを学ぶ手法です。アンガーコントロールセミナーに参加すると「怒りを感じたら、まず10数えなさい」と言われるそうです。あなたも「怒り」を感じたら、すぐに「怒り」を表すのではなく、少し考えてみてはいかがでしょうか。きっと時間をおくことによって「怒り」が治まり、今よりかなりストレスが軽減されると思いますよ。

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