クレソンはわさび科の仲間で、ヨーロッパでは、薬用として用いられていました。明治の初めに在留外国人用に日本に入ってきたのがきっかけですが繁殖力が旺盛で瞬く間に広がりました。
日本では肉の付け合せのイメージしかありませんが、栄養価が高く、わさびほどではありませんが殺菌作用もあります。ピリッとした辛味のあるところから和名をミズカラシ〔水芥子〕、またはオランダカラシともいわれてります。
旬は春で３〜５月になります。このころが最も色鮮やかで柔らかく、初夏から夏になると茎も太くなり、硬くなってしまいます。ただ、市場に出ているのはほとんど栽培物で、こちらは年中安定して出荷されています。

ゆでても辛みは失われず、あえものにするとこくがあり別の味が楽しむことができます。また、 サラダ、汁の実、天ぷら、おひたし、 肉料理の付け合せ、なべ料理、漬物と多くの調理法で食することができます。 サラダにすれば必要な鉄分を補給できてしまうほど、貧血気味の方にお勧めです。

ちょっと前に、クレソンといえば頭に浮かぶのは、日本を代表する不倫映画「失楽園」で登場する「クレソン鴨鍋」、そしてワインはシャトーマルゴー・・・。一度味わってみたい組み合わせですね。